仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

「まぁ!こんなに難しい字を書いているのね!
でもこれって、王立学院に入るころに覚える難しいじじゃないかしら?ランドリックには少し早すぎると思うわ」

「なんですって!?ランドリックはとても優秀なのよ!できて当たり前でしょう!?」

キレ散らかすシェリーナ。
乳母が公爵夫人に使う言葉じゃないわね…。取り繕う余裕もないのかな。

「よく見てくださる?角を書くとき、うまくとまれなくて丸っぽくなっているでしょう?
ランドリックはまだ4歳で、文字が書けなくても当然の年齢。ペンを上手に操れないのは当たり前なのよ」

「練習すれば上達します!!!」

「練習にも限界があるし、効率が悪すぎる。なにより正常な発達の妨げになり兼ねないわ。
なぜなら、神経は大きなものから末端へ順番に発達していくものだから。
3~4歳は手先の訓練よりも、もっと体全体を使った粗大運動をするべきよ。楽しく遊びながらね。
まさか…知らないはずないわよね?教育係として最低限の知識だもの」

シェリーナが口を挟む隙を与えず、一気に言葉を並べる私。

「私には私のやり方があるの!」

「まぁ、自己流でされているの?」

「そうよ!邪魔だから出てって!」

「ランドリックを寝かせてから戻ろうかしら。
だって、もうこんな時間ですもの。子どもは寝る時間よね?」

「まだ今日のノルマは終わってないの。ほっといて!」

やっぱり…毎日のように深夜まで勉強させてるのね…。
シェリーナ、自分の悪行をどんどん自白してくれる。狙い通りだ。