仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

「シェリーナ様は、本当はデルバート様と結婚して、公に妻の座を主張し、ミラーネとリフィールを自分が生んだ公爵家の娘として育てたいのです。
それが不可能だと頭では理解していても、私が公爵夫人として公認され、ミラーネとリフィールの母親として立ち振る舞うだけで苦しいに決まっています。
私の存在を憎み、私が公爵家にいるだけで苦しむのは当然でしょう」

「貴様!シェリーナを性根の悪い女だと思っているんだな!?」

「違います」

ああ、デルバートは本気でなにもわかっていないんだ。
恐怖心より怒りの方が勝ってきた。

「どんなにすばらしい性格の女性でも、最愛の男性と相思相愛なのに結婚できず、妻として認められず、我が子が最も憎む女の子どもだと認識されれば、憎悪がその女に向くのは当然だと申し上げているのです」

「今度はオレを糾弾するのか!?」

「デルバート様に言いたいことはたくさんありますが、今までは飲み込んできました。言っても事態が好転するはずもないので。
でも、あまりにもわかっていらっしゃらないので言わせていただきます。
デルバート様はシェリーナ様と私、2人の女性を苦しめている自覚がなさすぎます!」

「それは愚弄だ!許さん!」

デルバートが手を振り上げた。
私は殴られる覚悟を決める。

バシィィィッ!!!ドン!

その瞬間、頬に激しい衝撃を受け、私は床に体を打ち付けた。
意識が飛びそうになるのを必死に堪える。

「どうされましたか!?」

大きな音に何事かと思ったロフィが寝室からでてきた。
床に倒れる私を見たロフィが半ば悲鳴をあげつつ駆けつけようとするのを私は手で制し、寝室に戻るように促した。
一瞬でも2人きりの状況が変化し、デルバートは少しだけ冷静さを取り戻したのか、それ以上暴行してこないのは本当に助かる…。