仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

「ただ、私のミラーネを利用するなと釘を刺しにきただけ。
良い母親アピールのために庭園に連れ出さず、大人しくこの部屋で育児してなさいよ!」

シェリーナの言葉を理解するのにしばらく時間がかかった。
もしかして、この人は本当にミラーネへの愛情がなくて、ただ私の評判が上がるのを嫌がっているだけなのだろうか…。

「何を黙っているの!?承知しましたって言いなさいよ!」

私の評価を下げるためなら、ミラーネが不自由な生活をしてもいいと思っているのだろうか…。

「本当に計算高い女ね!いいから私の言うことを聞きなさい!」

「はぁ?」

ジワジワと怒りが湧いてきた。
この人は、本気でミラーネをどうでもいいと思っているのかもしれない。

「あなたの命令を聞くわけないじゃないですか。シェリーナ様こそ、どうか態度をお改めくださいませ」

私がストレートに言い返したことに驚き、シェリーナは一瞬硬直した。
その隙を逃さず言い募る。

「まず、ミラーネの前で自分が母親だと主張なさらないでください。
ミラーネは少しずつ言葉の理解を勧めています。発語はまだですが私を母親として認識してます。数ヶ月後には「お母さま」と呼べるようになるでしょう。
小さな子どもに表と裏を使い分けるのは無理ですし、混乱を招きます。公的にはあなたは元乳母なのですから、決して母親を名乗らぬよう。
また、子どもの前で大声を上げるのも健やかな成長の妨げになります。ミラーネは公爵家の娘なのですから、シェリーナ様が本当の母親とか関係なく、適切な接し方をしてください」

私の発言に、シェリーナは顔を真っ赤にして怒りをあらわにしている。
でも、正論過ぎて言い返せないのか、口元がワナワナしているだけ。