仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

「ここまで育てた乳母の私に感謝の言葉もないの!?」

「…ありがとうございます」

乳母が次期公爵夫人にする態度じゃないよなぁ…。
芝居するならちゃんとすればいいのにと一瞬思ったけど、育児疲れでピリピリしているのかもしれない。
もしかしたら、産後の不調と育児疲れで、一時的にミラーネから離れたくなっているだけかも。
私は急に心配になった。

「シェリーナ様、本当に私が育てていいんですか?」

実の娘と引き離されるのは、とても辛いのではと思ったんだけど…。

「なに?押しつけるなとでも言いたいの?」

「いえ、そうじゃなくて…」

会話中もミラーネは元気に泣いている。

「もう、泣き声を聞くのはうんざりなのよっ!早く連れてって!」

シェリーナは耳をふさいで私とミラーネから離れた。
かなりイライラしている。肌ツヤツヤで元気そうに見えたのは気のせいだったのかな…。

「君にもう用はない。早く出て行きたまえ」

氷のように冷たいデルバート。
この人、シェリーナのことしか考えられなくなっちゃったのかな。

「はぁ…。私1人でですか?」

「あなた!ミラーネを使ってデルバートの気を引こうとしてるの!?」

ヒステリーな声を上げるシェリーナ。
デルバートも鋭い目で私を睨む。
そうじゃないってば…。