仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

「シェリーナは乳母の立場なのに、別の乳母を用意したら、仕事ができない無能のレッテルを貼られてしまう。
だから君に育ててほしいんだ。育児放棄していたが、かわいく育つミラーネを見て『やっぱり自分が育てたい』とワガママを通したことにする」

あ…そういうことですか…。

「君のワガママで乳母のシェリーナを退けたことにするから、新しい乳母は用意できない。君は専属侍女の助けを借りながらなんとかしてくれ」

なんて勝手なお願いなんだろう。
お願いじゃなくて命令か…。私に断る権利はない。

「承知しました…。あの、1つだけ確認させてください…」

「なんだ?」

「あの…私は当たり前ですけど母乳が出ません。授乳のときにシェリーナ様を呼んだ方が良いでしょか?」

「心配無用だ。母乳育児はシェリーナの負担が大きいため、最初からミルク育児をしている」

そうなんだ…。

「他には?」

他に?えーとえーっと…。
考えたけど思いつかないぞ。

「とくにありません」

「そうか。では、これからミラーネを引き取りに行こう」

「え!これからですか!?」

さすがに驚く私。

「そうだ。一刻も早くシェリーナを楽にしてやりたい。シェリーナもそれを望んでいる。行くぞ」

そう言って、デルバートはスタスタと寝室を出ていくので、私は慌てて追うしかなかった。
なんて勝手な人たちなんだ!