仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

それから2週間後、シェリーナは元気な女の子を出産した。
かなりの安産で、シェリーナも出産直後の疲れはあるものの、健康には何の問題もないらしい。
ひとまず母子ともに元気で良かった…。
シェリーナもデルバートも好きじゃない…いや、すでに嫌いの域に入っているけれど、それでも新しい命の誕生は嬉しいし、無事で良かったと心から思う。
なお、第一子はミラーネと名付けられた。

それからの1ヶ月は、本当に、噛みしめるほど本当に平和だった。
私はミラーネとの接触を禁じられていたので、その世話をするシェリーナとも自動的に距離を取れるようになったのだ。
ストレスの元凶シェリーナと会わないだけで、毎日がこんなに快適だったなんて忘れてたな…。

平和な1ヶ月はあっという間に過ぎ、ついに披露宴パーティーの日。
私は初めてミラーネと対面した。
シェリーナ譲りの銀髪と、デルバート譲りのブルーの瞳、元気に良く泣く赤ちゃんだった。

「か…かわいいっ…!」

思わず声に出してしまうと、デルバートはまんざらでもない笑顔だ。
この人の笑顔、何カ月ぶりに見ただろう…。
夫婦(仮面だけど)で出席する公式パーティーだから、表向きのデルバートスイッチでも入ったんだろうか。

「絶対に落とすな。ただではおかない」

でも、笑顔は一瞬で、すぐ不愛想な表情になり、怖いことを言ってきた。