仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

「それは…」

キサラは何も言わずに続きを待っている。
だけど、デルバートはその先の言葉が出てこない。
もしかして、シェリーナにお金を融通しろと言ってきた理由は…これ…?

「…緊急対応があり、一時的に予算外の出費があっただけで、すぐに埋め合わできる」

デルバートがチラッと私を見た。
げげっ!まさかまさか、シェリーナが使い込んだお金って軍事費用だったの!?
うっそ!信じられない!

「緊急対応ってなにかしら?」

笑顔で問い詰めるキサラ。

「母上には関係ない話です。そもそも軍事機密を漏らすわけにはいきません」

「そう…」

ため息のようなあいづちを打つキサラ。
どうするつもりだろう…私は何も言えず展開を見守るしかない。

「デルバートはベアルの配慮を無視するということでいいのかしら?
本来ならガウディーンに相談すべき内容を、彼はあえて私にしたのだと思うのですが」

優しいけど有無を言わさない強さを感じる声。
それでもデルバートは無言だ。

「では、ガウディーンに話を上げるしかないですね」

「待ってください」

「あら、説明してくれるの?」

キサラにっこり。
すごいな…見習おう…。