「それは本当か?」
「真実でございます。先日、シェリーナ様に直接確認いたしました」
「そうか」
「このままでは、いつランドリックが折れてしまうかわかりません。
また、私のお教室で学んだご令息ご令嬢たちに勉強の面でも抜かされるかもしれません。
間違った方法で努力を強いられ、それに耐えていたのに、まるで遊んでいるだけのように見えた他者に抜かされたら、ランドリックはどう思うでしょうか。
もしそのような事態になったら、責任はランドリックではなく、専門家でもないシェリーナ様に任せた大人たちに責任があるとのではないでしょうか」
「何が言いたい?」
じろりと睨まれた。
こ…怖い…けど、頑張る!
私はより一層姿勢を正し、真正面からガウディーンを見つめて言い放った。
「どうか、ランドリックを私に任せていただけませんでしょうか」
「なに?」
「ずっとデルバート様の意向に従おうと思い、そうしてきました。
しかし、今回限りはそのままにはできません。
事業のために子どもの発達や教育について学べば学ぶほど、ランドリックをこのままにしておけないという危機感が強くなりました。
私に任せていただければ、ランドリックを素晴らしい公爵家当主に育ててみせましょう。
ミラーネとリフィールを見ていただいている閣下でしたら、きっとどちらに任せるべきか懸命なご判断をなされると信じております」
一気に言い切ってから深々と頭を下げた。
心臓バックバクだし、反応が怖くて頭を上げられない。
重い重い沈黙が続く…。お願いだから何か言って…。
「…考えておこう。今日はもう下がりなさい」
やっと返ってきた言葉に、私は少し落胆した。
考えておこう、かぁ…。
いや、希望を捨てちゃダメだ。却下されたわけじゃないもんね。
「お話を聞いていただき、ありがとうございました。それでは、失礼いたします」
私はもう一度丁寧にお辞儀をしてから執務室を出た。
出た瞬間、しゃがみこみたくなったけど、グッと我慢!
まずは部屋に戻ろう。
ガウディーンが万が一却下したときのために、次の作戦を考えなければならないのだから。
「真実でございます。先日、シェリーナ様に直接確認いたしました」
「そうか」
「このままでは、いつランドリックが折れてしまうかわかりません。
また、私のお教室で学んだご令息ご令嬢たちに勉強の面でも抜かされるかもしれません。
間違った方法で努力を強いられ、それに耐えていたのに、まるで遊んでいるだけのように見えた他者に抜かされたら、ランドリックはどう思うでしょうか。
もしそのような事態になったら、責任はランドリックではなく、専門家でもないシェリーナ様に任せた大人たちに責任があるとのではないでしょうか」
「何が言いたい?」
じろりと睨まれた。
こ…怖い…けど、頑張る!
私はより一層姿勢を正し、真正面からガウディーンを見つめて言い放った。
「どうか、ランドリックを私に任せていただけませんでしょうか」
「なに?」
「ずっとデルバート様の意向に従おうと思い、そうしてきました。
しかし、今回限りはそのままにはできません。
事業のために子どもの発達や教育について学べば学ぶほど、ランドリックをこのままにしておけないという危機感が強くなりました。
私に任せていただければ、ランドリックを素晴らしい公爵家当主に育ててみせましょう。
ミラーネとリフィールを見ていただいている閣下でしたら、きっとどちらに任せるべきか懸命なご判断をなされると信じております」
一気に言い切ってから深々と頭を下げた。
心臓バックバクだし、反応が怖くて頭を上げられない。
重い重い沈黙が続く…。お願いだから何か言って…。
「…考えておこう。今日はもう下がりなさい」
やっと返ってきた言葉に、私は少し落胆した。
考えておこう、かぁ…。
いや、希望を捨てちゃダメだ。却下されたわけじゃないもんね。
「お話を聞いていただき、ありがとうございました。それでは、失礼いたします」
私はもう一度丁寧にお辞儀をしてから執務室を出た。
出た瞬間、しゃがみこみたくなったけど、グッと我慢!
まずは部屋に戻ろう。
ガウディーンが万が一却下したときのために、次の作戦を考えなければならないのだから。



