【短】悪女、悪魔に転生する。

「ひとりですわれりゅ」


「もう、そんなさみしいこと言わないで。ほら、お母さまと一緒に食べよう」




 く、と顔をゆがめても、無慈悲(むじひ)なエヴァンによって、あたしは母のひざの上に下ろされた。

 いわゆる誕生日(たんじょうび)席に座る父の右側にあたしたち、左側にエヴァンが座り、全員が着席すると、食事が始まる。

 子どもの体で、以前よりも多少動きにくさがあるとは言え、あたしは元高校生。


 1人でも食べられると言うのに、母は小さなフォークにパスタを巻き取って、あたしの口に運んでくる。




「あーん。おいしい?」


「…おいちい」


「ふふふ、たくさん食べようね」


「母上、父上。先ほどシーラがタマシイについて尋ねてきたのですよ」




 親鳥に餌付(えづ)けされるひな鳥のような心持ちで昼食をとっていると、エヴァンが両親に()げ口をした。

 父は「ほお」と顔をほころばせて、ニコニコしながらあたしを見る。