その後、2人は高校に進学し、同じ美術部に入った。
敬太は絵を描く手が止まらなくなり、凛は詩を書くようになった。

「魂の鎖が解ける音って、知ってる?」
凛がある日、ぽつりとつぶやく。

『どんな音?』
「静かな“愛してる”って声だよ」

敬太は少しだけ頷いて、凛の手を取った。

『じゃあ、何度でも言うよ。“愛してる”。これからもずっと……。』