無視ができないなら逃げてしまおう。
そう決めて、私は二重の瞳をポカンと丸くする天草に背を向け、体育館の出入り口に向かう。
「あ、ちょっと待って!」
引き止める声を無視して、ざわつく体育館を早足で出た私は、そのまま昇降口に入った。
今のところ、だれもついて来ては いないようだけど、もし教室まで追ってこられたらめんどうだ。
「仮病でも使って保健室にいようかな」
うしろを見て人がいないのを確認した私は、1人つぶやいて、1階の保健室に向かった。
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