顔をそむけながら天草の胸を押したものの、ぜんぜん離れてくれる気配がない。
“性格120点の極上男子”帰ってこい、と思いつつ横目に天草を見ると、やたらキラキラした、見た目だけはさわやかな笑顔がそこにあった。
「いいやつのフリしてたほうがモテるから。俺、かわいい女の子大好きなんだよね。でも言葉えらんでたら付き合うとこまで持ってけなくて」
「はぁ!?」
「遊魁の姫制度、楽しみにしてたんだ。空気とか読まなくていいからさ、ただ俺と付き合おう?」
「なにその告白のしかたっ!」
ツッコミどころ満載すぎて頭がおかしくなりそう。
天草ってただの女好きだったわけ!?
「俺と一緒にいてくれるだけでいいよ。むしろかわいい女の子独り占めにできて最高だし」
「だ、だから姫とか興味ないって言ってるでしょ!?」



