そんな夢ならもう一度会いたい

ねって、微笑みかける。

マジでなんなの、この人。ただの副担じゃん、担任でもないじゃん。

「もう帰ります」

手を離したらカランッと音を立ててデッキブラシが転がっていった。

「あーっ、待って待って!それは困る!1人で掃除すんの寂しいじゃん!」

「……。」

すぐに駆け寄って来た門倉先生が転がったデッキブラシを手に取ってもう一度私の手に持たせた。

寂しいってなんだ、これ先生が1人でやる仕事じゃなかったわけ?

「ほら、掃除だってさ2人でやったら楽しくない?」

「ちっとも楽しくないんですけど」

しかも門倉先生と、って全然楽しくない。

「それはもったいないな~!」

ずっと笑ってるし。1人でずっと笑ってる、意味わかんない。

「高校の屋上の掃除なんてこの先ないよ?レアだろ!!」

「……。」

てかこれあんたの仕事だろ。

「高校生ってさ、何でも出来るお年頃なんだよ」

「…なんにも出来ませんけど」

「出来るよ」

「未成年だし、何でも親の許可いるし、バイトだって1人暮らしだって自分だけじゃ出来ませんけど」

高校生は子供だから、そう言われて。

そんなことないのにもう大人なのに、どうして出来ないみたいに言われるの?

「でも屋上の掃除は出来る!」

「なめでんですか?」