「天鞠、どうかしたか?」
「…あ、なんでも」
「どうした?すごい顔してるけど…」
「…っ」
ずっとずっと目を逸らして来た。
わかってたけど、忘れたフリをしていた。
この世界にも、私は存在してる。
「天鞠…?」
10年前、7歳の私がいる。
お母さんと手を繋いで買い物をしてた。
うれしそうに笑って、あれがほしいってねだる私に少し困り顔を見せながらもいいよってお菓子を買うお母さんと仲良さそうに歩いてる。
あんなお母さんの顔は久しぶりだった。
懐かしくて、ほっとして、胸が押しつぶされそうになる。
あんなうれしそうに笑う私を見たら。
「天鞠…!」
いつの間にか走り出してた。
押さえきれない感情のまま走り出して、行き先もないのにただ足を動かしてた。
お母さん笑ってた。
楽しそうに笑ってた。
私に向かって笑ってた。
ねぇどうして?
10年後の未来にそんなお母さんはいないよ。
だけど、10年後の未来にそんな私もいない。
私はどこにもいないの。
ただ無邪気に笑う、何も考えなくても楽しかったあの頃はもう何年前の話なんだろう?
「…あ、なんでも」
「どうした?すごい顔してるけど…」
「…っ」
ずっとずっと目を逸らして来た。
わかってたけど、忘れたフリをしていた。
この世界にも、私は存在してる。
「天鞠…?」
10年前、7歳の私がいる。
お母さんと手を繋いで買い物をしてた。
うれしそうに笑って、あれがほしいってねだる私に少し困り顔を見せながらもいいよってお菓子を買うお母さんと仲良さそうに歩いてる。
あんなお母さんの顔は久しぶりだった。
懐かしくて、ほっとして、胸が押しつぶされそうになる。
あんなうれしそうに笑う私を見たら。
「天鞠…!」
いつの間にか走り出してた。
押さえきれない感情のまま走り出して、行き先もないのにただ足を動かしてた。
お母さん笑ってた。
楽しそうに笑ってた。
私に向かって笑ってた。
ねぇどうして?
10年後の未来にそんなお母さんはいないよ。
だけど、10年後の未来にそんな私もいない。
私はどこにもいないの。
ただ無邪気に笑う、何も考えなくても楽しかったあの頃はもう何年前の話なんだろう?



