そんな夢ならもう一度会いたい

まずここに疑問を持つべきだったかもしれない。両親のいない実咲がどうしてここに住んでるのか、だって…

「親戚ん家」

高校生じゃアパートは借りられないわけで。大人の同意がなければ住むことが出来ない、そうゆうものだから。

「親戚…の人がいるの?」

「いると言えばいる、けど」

「けど?」

「あくまでそれだけだ」

……。

暗くて表情がよく見えない。
でも、たぶん寂しそうな顔してると思った。

靴を脱いで実咲が部屋の中に入って行く、少しずつ慣れて来た視界を頼りに私も部屋の中に入った。

「会ったことはあるの?その、親戚の人には」

「あるよ、中学ん時までは世話になってたし。高校に入ってからはたまに連絡来るぐらいでほとんど会ってねぇけど」

「そう、なんだ…」

「連絡って言っても、基本金の話だしな」

「…。」

電気がつかなくてよかったのかな、実咲の悲しい顔見なくて済んだから。

「向こうにもオレと同じくらいの子供がいてさ、女なんだけど…」

でもやっぱり見えた方がよかったかもしれない、そしたら実咲のことを少しでもわかってあげられる気がして。

「だから何かと困るって、ここに連れて来られたんだよ」