そんな夢ならもう一度会いたい

水の滴る髪の毛に、透けたシャツ、私を呼ぶ声に見つめる瞳…
真っ黒だと思ってた瞳がキラキラして見えて。


門倉先生と同級生だったらこんな感じなのかな?


こんな風に騒いで、はしゃいで、笑って…

さらさらと流れる川のせせらぎが妙に静かで。


もし、門倉先生と同級生で同じ高校生だったら…



「実咲」



私も名前で呼んじゃったりするのかな。

呼んだことのない、下の名前で。

「ん?」

たったそれだけ、一言にも満たない。

それなのに、ドキッって心臓が掴まれたみたいに奥から音を出したから。

かすかに微笑んだ、その顔に。

「あっ、実咲ってかわいい名前だね!」

咄嗟に呼んじゃったから何か言わなきゃって、誤魔化したくて聞いたつもりだった。

「……。」

だけど、スッと視線を下に向けたから。

「…ごめん。嫌だった、よね?でもほんとにっ、いいなぁって思ったから言っただけで!」

「別に」

「…。」

「こんな名前、どうして付けたのかなって思っただけ」