そんな夢ならもう一度会いたい

最後のひとくちを口に入れた。もぐもぐ…急に飲み込みづらくなった。
帰る手がかりなさすぎて何したらいいかわかんないんだ、こんなの誰にも言えないし誰に聞けばいいのかわかんないし…


私いつまでここにいるのかな?どうすれば…


「好きにすればいい」

「え?」

「帰りたくないなら」

「……。」

何も、聞かないんだね。


でもそれは優しさなのかな?

それはただ門倉にもー…


「ねぇ門倉」

「……。」

門倉がごくんと最後のおにぎりを飲み込んだ。床を見ていた視線を上げて前を向く。

「どっか遊びに行かない!?」

「はぁ?」

「案内してよ」

「なんでオレが」

せめて外を探ろう、ずっとここにいるよりは何か見付かるかもしれない。たぶん。

「私この辺の住んでないからわからなくて」

「嘘つけよ、同じ制服だろ」

…確かに。
あの学校の生徒ってことバレてる、でもそうなんだけど私があの学校に通うのは今から10年後…

「いや、暇だから」

「……。」

他に何もいいわけが浮かばなくて、考えることをやめた。暇なことも間違ってはないし、それで門倉がなんて言うかは…

「いーけど」

いいんだ!?

ふーん、それはいいんだ。

思わぬ形で遊びに誘ったみたいになっちゃって、本当に門倉が付き合ってくれるとも思わなかったけど、門倉がどこか連れて行ってくれるっていうから。

どこに連れて行ってくれるのかちょっと気になって…