そんな夢ならもう一度会いたい

ありえる、17歳以前の記憶がないってことはこの先、もう少ししたら何かが起こるってことだ。今の行動を見ればそうとしか思えない。


門倉は自ら飛び降りー…!?


「そんなことしたらダメだから!」

止めなきゃ…!!!

「なんで?」

「な、なんでって…」

ぼけーっと仰向けに寝転がったまま、だらんとしてやる気もなさそうで。


なんでこっちの門倉はそんなんなの?

生きてても全然楽しそうじゃない。


楽しくないの?


「悲しむから!…よくない、と思う」

「誰が?」

「誰…お父さんとかお母さん?」

「いねぇよ」

え?いない…?

「誰もいない」

それってどうゆう…?

「死んだ」

咄嗟に止めなきゃって思った。
きっと誰でもそんな風に考えると思う、目の前で誰かが飛び降りようとしたら。でも…

「悲しむ奴なんかいない」

そんなこと言われたら、少しだけ胸が痛い。

そんな思いで門倉先生は、17歳の記憶を失ったの?

「…だからいーんだよ」

「…。」

「いなくなっても」

そんなの、嫌だよ。

「じゃあ私!!」

「はぁ?」

「私が悲しむ!」

門倉先生がいなくなるのは嫌だ。
だって知ってる人だし、私の副担の先生だし…

そんな瞬間見たくない。

「お前に関係なくね?」

「あ、…あるよ!」

「ないだろ」

「だって昨日泊めてくれたし、それってもう友達かなって!?」

…何を言ってるんだ自分。キャラじゃなさ過ぎる。

ほら、起き上がった門倉もなんだコイツって顔してる…

な、なんか言わなきゃ。
それっぽいことなんか…

「ねぇガリガリ君食べない!?」