エレベーターホールまで行くと、下りのエレベーターが動いていた。きっと森沢先生だ。
私の為に深夜に外出させるのが申し訳なくて、1階まで階段を駆け下りたけど、エントランスホールに先生の姿はなかった。もう外に出たんだ。早く先生を追いかけなきゃ。
エントランスから出ると、昼間よりも少しひんやりした空気に包まれる。
マンションは住宅街にあるから、周囲はとても静かで少し怖い感じがする。最近ファミレスから帰って来る時あまり怖いと感じなかったのは、隣に森沢先生がいてくれたからだ。それなのに私、深夜の待ち伏せはやめて下さいって先生に言った。私のことを心配して迎えに来てくれたのに、なんて酷いことを言ったんだろう。
先生にお詫びをしなきゃ。そう思いながらコンビニに向かって夜道を走ると、途中で森沢先生らしき後ろ姿を見つける。
「森沢先生!」
Tシャツ姿の男性が立ち止まって振り返る。
やっぱり森沢先生だった。
「一条さん」
先生は眼鏡をかけていて、初めて見る眼鏡姿の先生にドキリとする。
「どうして、ここに?」
「今日はファミレス休みなんです」
眼鏡の奥の瞳が意外そうに二度瞬きをした。
「なんで深夜に外出しているんですか? 女性の一人歩きは危ないと言ったのに」
「すみません。先ほどドアの音が聞こえて、先生が私を迎えに行く気がして追いかけて来たんです」
「コンビニに用事があるだけです。一条さんとは関係ありません」
「本当ですか?」
じっと先生を見ると、眼鏡越しの瞳が泳いだ気がする。
「とにかく女性の一人歩きは危ないから」
そう言うと先生は私の腕を掴み、マンションの方角に歩き出す。
先生に掴まれた箇所が熱くて、何だか緊張する。会社でのことを謝ろうと思ったのに、喉が締め付けられて言葉が出て来ない。
私の為に深夜に外出させるのが申し訳なくて、1階まで階段を駆け下りたけど、エントランスホールに先生の姿はなかった。もう外に出たんだ。早く先生を追いかけなきゃ。
エントランスから出ると、昼間よりも少しひんやりした空気に包まれる。
マンションは住宅街にあるから、周囲はとても静かで少し怖い感じがする。最近ファミレスから帰って来る時あまり怖いと感じなかったのは、隣に森沢先生がいてくれたからだ。それなのに私、深夜の待ち伏せはやめて下さいって先生に言った。私のことを心配して迎えに来てくれたのに、なんて酷いことを言ったんだろう。
先生にお詫びをしなきゃ。そう思いながらコンビニに向かって夜道を走ると、途中で森沢先生らしき後ろ姿を見つける。
「森沢先生!」
Tシャツ姿の男性が立ち止まって振り返る。
やっぱり森沢先生だった。
「一条さん」
先生は眼鏡をかけていて、初めて見る眼鏡姿の先生にドキリとする。
「どうして、ここに?」
「今日はファミレス休みなんです」
眼鏡の奥の瞳が意外そうに二度瞬きをした。
「なんで深夜に外出しているんですか? 女性の一人歩きは危ないと言ったのに」
「すみません。先ほどドアの音が聞こえて、先生が私を迎えに行く気がして追いかけて来たんです」
「コンビニに用事があるだけです。一条さんとは関係ありません」
「本当ですか?」
じっと先生を見ると、眼鏡越しの瞳が泳いだ気がする。
「とにかく女性の一人歩きは危ないから」
そう言うと先生は私の腕を掴み、マンションの方角に歩き出す。
先生に掴まれた箇所が熱くて、何だか緊張する。会社でのことを謝ろうと思ったのに、喉が締め付けられて言葉が出て来ない。



