「……。」

新井くんはぼぉーっと写真を見つめて、きょとんとした顔で首を傾げた。

「あの全然意味がわからないんですけど!僕が依頼したのは花音の浮気で牛丼がどうのとかどうでもいいんですけど!?」

…うん、いそうだよね言いたいことはわかるよ。

好きな人が浮気してるかもしれないって時に牛丼の話なんかどうでもいいよね聞きたくないよね~…


あたしもそう思ってたんだけどね?


「調査報告はここまでだ」

「待ってください!何にも聞けてません!結局花音は浮気してたんですか!?どうだったんですか!?証拠は掴めたんですか…!」

「これがその証拠だよ」

三日月先輩ピラッと手にした写真を新井くんに見せる、だけどなんにも納得できない新井くんはまたキリッと眉を上げた。

「だからっ」

「この先は俺が話してもいいんだけど」

「…なんですか?」

「自分で話したいらしいから、続きは本人から聞けよ」

ガチャッとゆっくりドアが開いた。恐る恐る開けるみたいに、緊張感と共にドアが開く。

「花音…!?」