さぁ帰る時間だ。

ホームルームも終わったし、今日は智くんは…勉強して帰るって言ってた。
ちょっと待ってみたけど時間かかるかなぁ、先帰っていいよって言われたしもうストーカーもないし帰ろうかなぁ。

雨花先輩から話しかけられることがなくなった、それでも同じ学校だからたまに会ったらあいさつはするけどそれぐらいで。


これでよかったのかな?

これでよかったんだよね…?


うん、帰ろう。
もう大丈夫だよね、早く帰って何しようか考えようかな。

下駄箱を開ける、手をかけていつも通り戸を開けようと…

「もう手紙はないか?」

ズボンのポケットに手を入れて、玄関の柱に寄りかかってあたしを見てた。

「三日月先輩…!」

じぃっとこっちを見て、何もしてないのにドキッとしてしまう。

「ないです手紙は、もうストーカーもないですから」

「ふーん、ならいいけど」

「はい、ありがとうございました!本当にもう大丈夫です!」

急いでスニーカーを取り出して履き替えた。バタンと戸を閉めて三日月先輩にあいさつをして横を通り過ぎる、足早に帰ろうと思って…

「でもあの手紙、お前が入れたんだろ?」

「え…」