階段の踊り場なんて、今更だけど目立ちすぎるからって子供みたいに泣く雨花先輩を連れてトリックスターに移動した。
いつものソファーに三日月先輩が座っていつもの丸椅子に雨花先輩を座らせて、その隣に…座るのをためらっていたら
「座れば?」
って三日月先輩がソファーに呼んでくれた。
まだドキドキしてる…
落ちたかと思って焦った気持ちと、雨花先輩を拒んでしまって何かされるんじゃないかって怖さと、そして…
ひざを揃えて背筋を伸ばす、震えそうになる体をきゅっと抱きしめるみたいに自分で自分を落ち着かせて。
「真涼ちゃん、紅茶にはリラックス効果があるから」
燎くんがいつもの紅茶を入れてくれた。久しぶりのこの紅茶になんだか懐かしくなって、その香りには少しだけ安心した。
ゆっくり、ひとくち紅茶を飲んだ。
「…ごめんなさい」
雨花先輩にも燎くんが紅茶出した、でも俯いたままだった。
「私…、本当に真涼ちゃんをいじめてるつもりなんかないです」
「じゃあどうしてストーカーなんかしてた?」
「ストーカーなんかしてないです」
「嘘つけ、お前が放課のたびに真涼につきまとってるのはこっちも確認済みなんだぞ」
こめかみの辺りを人差し指でトントンッとして、足を組んで座り直した。
雨花先輩はおどおど震えてた、小刻みに震える手が見えていたから。
「……。」
「じゃあ傘は?」
淡々と話す三日月先輩はさっきまでの声と違ってすごく落ち着いている。
「あの傘は、お前が盗んだのか?」
「盗んでませんっ!」
雨花先輩が顔を上げる、その顔は必死に訴えるみたいだった。
「盗んでなんかない!あの傘は…っ」
「でも俺に返して来ただろ」
「盗んでない!だってあれは…っ」
いつものソファーに三日月先輩が座っていつもの丸椅子に雨花先輩を座らせて、その隣に…座るのをためらっていたら
「座れば?」
って三日月先輩がソファーに呼んでくれた。
まだドキドキしてる…
落ちたかと思って焦った気持ちと、雨花先輩を拒んでしまって何かされるんじゃないかって怖さと、そして…
ひざを揃えて背筋を伸ばす、震えそうになる体をきゅっと抱きしめるみたいに自分で自分を落ち着かせて。
「真涼ちゃん、紅茶にはリラックス効果があるから」
燎くんがいつもの紅茶を入れてくれた。久しぶりのこの紅茶になんだか懐かしくなって、その香りには少しだけ安心した。
ゆっくり、ひとくち紅茶を飲んだ。
「…ごめんなさい」
雨花先輩にも燎くんが紅茶出した、でも俯いたままだった。
「私…、本当に真涼ちゃんをいじめてるつもりなんかないです」
「じゃあどうしてストーカーなんかしてた?」
「ストーカーなんかしてないです」
「嘘つけ、お前が放課のたびに真涼につきまとってるのはこっちも確認済みなんだぞ」
こめかみの辺りを人差し指でトントンッとして、足を組んで座り直した。
雨花先輩はおどおど震えてた、小刻みに震える手が見えていたから。
「……。」
「じゃあ傘は?」
淡々と話す三日月先輩はさっきまでの声と違ってすごく落ち着いている。
「あの傘は、お前が盗んだのか?」
「盗んでませんっ!」
雨花先輩が顔を上げる、その顔は必死に訴えるみたいだった。
「盗んでなんかない!あの傘は…っ」
「でも俺に返して来ただろ」
「盗んでない!だってあれは…っ」



