──王となる日、永遠の誓いをその唇に 王都に、静かな朝日が差し込んだ。 この日──第二王子カイル・ヴァレンティウスは、正式に新王として戴冠する。 王家の長き伝統に従い、戴冠式は王城の大聖堂で執り行われる。 数百の貴族と聖職者、そして民衆が見守る中で、 彼は、王国の未来を背負う存在として王座に立つのだ。 だがその横には、もう一人の影── 彼の“選んだ王妃”、リシェル・エレノア・ディアノルトの姿があった。 「まさか、ここまで来るなんて思ってなかった……あのときは、“ただ逃げたくて”」