晩餐会は混乱の中、打ち切られた。
 毒の証拠は消されたが、王宮の中に確かな亀裂が走ったことは誰の目にも明らかだった。

 ──けれど、リシェルとカイルの間には、
 確かに信頼という絆が芽生えていた。

 

 それは、もう契約ではない。
 **心と心で結んだ“誓いの始まり”**だった。