いつか「ほんと」になれたら


「ありがとう…。惚れ直しちゃった」


 頭がぼーっとして、でも心配そうにわたしを見つめるエリックに何か返さないと。
 思ったことを、深く考えもせずに声にする。

 わたしの口からふと零れた言葉を、エリックは逃さなかった。
 

「惚れ直したってことは…咲凜は僕のこと好きだったの?」


 エリックのことが好き。その気持ちは伝わっていると思っていたけれど、エリックは知らなかったみたい。

 
「え、あ、え、うん、えっと、はい」
「その言葉がずっと聞きたかった」

 
 強く抱きしめられたけど、互いの心臓の音がうるさくて、何も考えられなかった。