「やめて!はなして!!」
がらんとした、空き教室にわたしの叫び声が響く。まだ、雨は降り続けている。
「え〜、その絵本をくれたら、かえっていいって言ってるじゃん」
「ぜったいにいや!!」
2人いる男子のうちの背が高い方が、わたしが腕に抱える1冊の絵本を指さす。
言うまでもなく、5歳の誕生日に貰った例の絵本である。わたしにとって、何よりも大切な宝物だ。
くれ、と言われて簡単に渡せるものじゃない。
「じゃあ、えみりちゃんのだぁいすきなえりっけが、たすけに来てくれるのをまつんだな」
「そうそう。白いお馬さんにのってきてくれるからねぇ〜」
「えりっけじゃなくてエリック!!」
なんでこうなったかなぁ……。
男子2人に囲まれながら、わたしはここまでの経緯を思い出していた。
がらんとした、空き教室にわたしの叫び声が響く。まだ、雨は降り続けている。
「え〜、その絵本をくれたら、かえっていいって言ってるじゃん」
「ぜったいにいや!!」
2人いる男子のうちの背が高い方が、わたしが腕に抱える1冊の絵本を指さす。
言うまでもなく、5歳の誕生日に貰った例の絵本である。わたしにとって、何よりも大切な宝物だ。
くれ、と言われて簡単に渡せるものじゃない。
「じゃあ、えみりちゃんのだぁいすきなえりっけが、たすけに来てくれるのをまつんだな」
「そうそう。白いお馬さんにのってきてくれるからねぇ〜」
「えりっけじゃなくてエリック!!」
なんでこうなったかなぁ……。
男子2人に囲まれながら、わたしはここまでの経緯を思い出していた。



