彼の秘密は、溺愛付き。

三原くんは子供のように泣きじゃくる私を優しく見つめている。

その目つきだけで安心してしまえて……先ほどの言葉が嘘じゃないと伝えてくれているようだった。

いつの間にか三原くんに握られていた手が温かくて、冷え性な私の手に三原くんの手の熱が伝わったのだと気づいた。

恥ずかしいけれど嫌ではない感覚、この感覚を言葉にするのは難しい。

それから三原くんは私が泣き止むまでずっと私の手を握ってくれていた。

「ねぇ、平塚さん。資格の試験日はいつ?」

「来月の初めの週末……」

三原くんは私が頑張って勉強しているのを知っているから、それ以上「無理するな」も「大丈夫?」も言わなくて。

代わりにこう言った。







「試験、終わったら一緒に出かけない? 平塚さんが嫌じゃなかったら」







そのお出かけを「楽しみ」に出来ると思うくらいには、私はもう三原くんに惹かれていた。

断る気なんて全然起きなくて、私は悩みもせずに頷く。

「やった」

と、小さく呟いた三原くんはどこか可愛くて、疲れが少し飛んでいった気がした。