そのあと。
私の最大の見せ場がついにやってきた。
そう、選抜リレーだ。
「刹菜ちゃん、頑張って!」
「うん、ありがとう!!」
みっちーたちに手を振って、それからちらりと来賓席も見てみる。
すると、黒葉さんと尊都さんがこちらを見ていて、目が合った。
2人からの視線に軽い笑みで応え、それから私の出発地点へと急ぐ。
尊都さんたちが見てるんだから、やっぱり張り切らないとね。
「位置について、よーい……」
パン!
破裂音と共に、第一走者が駆け出す。
私たちの組の第一走者は、野球部の人だ。
野球部はソウルイ?のために足が速くないといけなかったり、遠くまで飛んだ球を追いかけたりするらしくて、やっぱり身軽だ。
でも他の組も速い。ほとんど陸上部か野球部が最初だとみっちーは言っていた。
現在は3位。接戦だ。
「あっ!」
隣に座る子が声をあげる。
見れば、第二走者の子が慌ててバトンを拾っていた
私の組、バトンパスをミスっちゃったみたいだ。
落ちたバトンを拾う時間で差が開いて、結構ピンチ。
他のクラスの子は、バトンパスを私たちの組が失敗して少し安心した表情を浮かべている。
だが、私たちはそれで終わるクラスではない。
「えっ、はや!」
第三走者は、陸上の短距離走で入賞していた女の子。
一気に巻き返して、2位まで浮上してきた。
……よし、それじゃあ行こう。
アンカーは私だ。
最後を任されたからには、絶対追い抜いて終わらないと。
観客にいる親友たちにウインクを返し、位置につく。
他の組のアンカーは、最初と同じようにほとんど陸上部か野球部だと聞いた。
だけど負けはしない。好きな人の前だし。
「ふう……よし!」
気合いを入れて小走りで駆け出す。
「刹菜ちゃん!!」
陸上部の女の子からバトンを受け取り、私は一気にスピードを上げた。
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