「…………」
『刹菜が照れてんの、かわいい』
「うわああああああ……!」
尊都さんの言葉が蘇ってきて、私はベッドの上で1人のたうちまわる。
うう、この小さな雄叫びも何回目だろうか。
帰ってきて、プリクラを引き出しにしまい込んで、ベッドに転がって。
それからずっとこれを繰り返している。
「だって、あれは反則でしょ、照れるでしょ……」
何年人と関わってなかったと思ってるんだ。
人に避けられるのは慣れていても、人に近づかれるのは慣れてないのに!
なのに腰とか引き寄せられちゃって…………うわああああああ!!
もうなにもわかんない!考えれば考えるほど深みにハマって、墓穴を掘っているだけのような気がする。
でも、あれは近すぎでしょ!どっからどう考えても主従関係の距離じゃない!近すぎ!
それに私の反応を楽しんでたのを見ると、私がこうなることを見越してやったんでしょ?尊都さんはいったいなにを考えてそんなことを……?私がペットだから遊んでるってだけ?
でも……。
『最初はただの暇つぶしだったよ、刹菜のこと。だけど今は、ただの暇つぶしやペットじゃなくて――』
『――大切な存在。俺の今の「日常」に欠かせない、俺の大事な一部になってきてる』
……そう言ってたし。
ペットじゃない「大事な一部」としてあんなことしたの?なんで?
それに、慣れてないはずの私が反射的に反抗しなかったのも、意味わかんないし……。
ごろりと寝返りを打って、そっと額に触れてみる。
その瞬間。
『俺でしょ?だからかわいいなって』
また尊都さんの言葉と、唇の感触が蘇ってきて。
「うわあああああ⁉︎」
私は、再び悶えることになった。



