きらめきの島と夢のティアラ

 【前回の答え:2. 月明かりのもとに浮かぶステージ】

 門をくぐった先で、みんなはうっとりしていた。

 そこは、夜の海の底——でも、空にはちゃんと月が浮かんでいるのだった。水のなかにあるのに空がある、というふしぎな場所。まるで夢の中みたいに幻想的で、足元には透き通ったガラスのステージが広がっていた。

 「ここって、もしかして……」

 「うん。次の試練、“月明かりのもとに浮かぶステージ”だと思う」

 結香がそっと口にしたとき、ふわり、とステージの中央に光の柱が立ちのぼった。中から現れたのは、光のドレスをまとったバレリーナの精だった。

 「ようこそ、夢を持つ者たちよ。ここでは“調和”の試練が待っています」

 その声は、水のなかにいるのにくっきりと響いて、みんなの胸に届いた。

 「“調和”って、バレエの動きをそろえること?」

 史也が眉をひそめると、マイアが言った。

 「そうじゃないかな。“心をひとつに”ってことかも」

 「じゃあ、全員でバレエのステップをそろえろってこと? わたし、できるかな……」

 未紗が不安そうにする。すると、エリがそっと手を取った。

 「大丈夫。ぼくも初めてだけど、いっしょにやってみよう」

 精霊が手をふると、空からドリームバレエシューズがひとりずつの足にぴたりとはまり、ぴかぴか光った。

 「これ、夢の力で動くみたいだね!」

 貴也が言うと、ステージの周囲に色とりどりの花の光が浮かびはじめた。

 「動きに合わせて、光が花のかたちになるみたいだよ。バラバラだと花が咲かない!」

 実里の観察通り、みんなの動きがずれると、光の花がしぼんでしまった。

 「よし、タイミング合わせていこう! せーの、でっ!」

 仁が声をかけ、結香がリードをとる。未紗は指示が苦手だったけれど、このときばかりは“いま”を感じることに夢中だった。

 「……咲いた!」

 最初にひとつ、ピンク色のチューリップが咲いた。

 「すごい、あと4つ咲かせれば合格かも!」

 その言葉を聞いたみんなは、真剣そのものの顔になって踊りはじめた。

 ——タン、タン、タン、スー……!

 ——ステップ、ターン、ジャンプ、ピタッ!

 そして5つめの花が咲いた瞬間、舞台全体が七色に光り輝き、精霊がふたたび現れた。

 「見事な調和でした。あなたたちの心の輝き、しかと見届けました」

 精霊が両手を広げると、次の試練の場所を示す“光のオルゴール”が宙に浮かび、その音色とともに、海底のステージがふわりと空へと舞い上がっていった。

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 【読者クイズ:次のヒントを読んで、つぎの行き先を考えよう】

 「知恵は水晶にすむ。魔女の塔には 答えのない問いがある。だれかの“なぜ”を愛せる者が 道をひらく。」

 次の“試練の場所”はどこ?

 1.雲の上の時計台

 2.魔女の住む水晶の塔

 3.水面に映る鏡の図書室

 → 読者のみんなも考えてみてね!答えは次のお話で!