執着心がないはずの危険な男は少女を甘く囲い込む。

それから柊斗は私が店に行く度に、私の膝の上で眠るようになった。

私が本に集中している間も、私の膝の上ですやすやと眠っている。

だから安心して本の世界に飛び込んでしまう私。




「紗都。おーい」




「また本の世界にトリップ中?」




その言葉は届かない。





「あー、もういいや。好きにするから」





「今ならどこ触っても良いんだろ? 普段は警戒心強いくせに」





そう言って、私に手を伸ばした柊斗の手が止まる。

視界に入った柊斗の手で私は本の世界から戻ってきた。