魔法使い時々王子

ローズはベッドに腰掛けるアリスの隣に座った。

「園遊会、大成功だったわね!」

「そうね、ローズも手伝ってくれてありがとう。」

アリスがお礼を言うとローズはにっこりと微笑んだ。


「……ねぇ、園遊会も無事に済んだ事だし…明日の夜、もし暇だったら」

ローズは机に身を乗り出し、瞳をきらきらと輝かせた。

「私と一緒に出掛けない?」

「……出掛ける?」

アリスはきょとんとする。

「一体、どこへ?」

するとローズは、待ってましたと言わんばかりに笑った。

「あのね、明日街で舞踏会が開かれるの!」

「舞踏会?」

「そう、仮面舞踏会よ!」

楽しそうに両手を広げる。

「毎年すごく盛り上がるんですって!音楽もお酒もあって、朝まで踊る人もいるらしいわ!」

だが、その言葉を聞いた瞬間。

アリスは小さくため息をつき、首を横に振った。

「……だめよ」

「ええっ?」

「私は王太子妃なの。公式なものではない舞踏会に勝手に参加するなんて……できないわ」

真面目な返答。

しかしローズはまったく怯まない。

「でも、仮面舞踏会よ?」

ぐいっと顔を近づける。

「誰も気づかないわ!」

「そういう問題じゃ……」

「大丈夫、大丈夫!」

ローズは楽しそうに笑う。

「それに、少しくらい羽目を外したって罰は当たらないわ!」

その勢いに、アリスは思わず言葉を失った。