「藍沢さん、少しは慣れた?」
今日の現場の最寄り駅で私と同じ服装をした大塚さんと合流した。大塚さんは四十代の主婦で中高生のお子さんがいる。
「段ボールをちゃんと作れるようにはなりましたよ」
大塚さんがクスッと笑う。
「そういえば藍沢さんの作った段ボールの底が抜けちゃったわね」
初日に入った現場で大塚さんと一緒だった。私は研修で習った段ボールの底に十字でガムテープを貼るというのを忘れてガムテープを真ん中の縦ラインしか貼らなかった。そのせいで、強度が弱く、荷物を運ぶときに底が抜けて段ボールの中身が落ちてしまう自体になり、現場を混乱させた。引っ越し作業員のリーダーにめちゃくちゃ叱られた。
「あの時は大塚さんがフォローしてくれたから助かりました。お客様にも引っ越しリーダーにも一緒に謝ってくれてありがとうございました」
「当然のことをしただけよ。私だって初めての時は藍沢さんに言えないレベルの失敗をしたんだから」
「言えないレベルってどんな失敗ですか?」
「言えないレベルだから内緒」
クスクスと大塚さんが笑う。笑顔の可愛い人だ。
癒し系の大塚さんと話しているといつも和む。
今日の現場の最寄り駅で私と同じ服装をした大塚さんと合流した。大塚さんは四十代の主婦で中高生のお子さんがいる。
「段ボールをちゃんと作れるようにはなりましたよ」
大塚さんがクスッと笑う。
「そういえば藍沢さんの作った段ボールの底が抜けちゃったわね」
初日に入った現場で大塚さんと一緒だった。私は研修で習った段ボールの底に十字でガムテープを貼るというのを忘れてガムテープを真ん中の縦ラインしか貼らなかった。そのせいで、強度が弱く、荷物を運ぶときに底が抜けて段ボールの中身が落ちてしまう自体になり、現場を混乱させた。引っ越し作業員のリーダーにめちゃくちゃ叱られた。
「あの時は大塚さんがフォローしてくれたから助かりました。お客様にも引っ越しリーダーにも一緒に謝ってくれてありがとうございました」
「当然のことをしただけよ。私だって初めての時は藍沢さんに言えないレベルの失敗をしたんだから」
「言えないレベルってどんな失敗ですか?」
「言えないレベルだから内緒」
クスクスと大塚さんが笑う。笑顔の可愛い人だ。
癒し系の大塚さんと話しているといつも和む。



