幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?

「気晴らしになるなら、喜んで付き合うし。
映画じゃない方がいいかな?カラオケとか、体動かすならボーリングとか」

一生懸命色々と提案してくれる。

「今日はやっぱり、ダメ…かな?」

決して強引にならず、控えめでいてくれるし。

「私、目腫れてない?」

「え?」

「こんなに泣いて不細工になってない?」

「不細工!?ないない。三波さんは可愛いよ」

必死で慰めてくれる木田君がおかしくて、少しだけ笑ってしまった。

「じゃあ、カラオケ」

「!」

「木田君、すごく観たい映画だった?」

「いや!全然!
カラオケだね。よし!じゃあ、定番のカラオケハウスにする?
あ、ラウンド3の方が、他にも遊べて楽しいかも。駅から歩いていけるよ」

「ラウンド3、採用」

「マジで?」

「うん」

「やったー!」

大袈裟に喜ぶ木田君。
その明るさに引っ張られて、私も笑顔になれた。
今は、木田君の優しさに甘えたい気持ちだった。

その日は木田君とたくさん遊んだ。
カラオケもしたし、ゲームもしたし、ボーリングもしたし。
私が泣いたことには一切触れずに楽しませてくれた木田君。
随分と癒されたな…。