幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?

これは、どういうこと?
ポカンとしていると…。

「ごめん。事前にに三波さんは駄目だってみんなに念押ししてたんだ」

照れ笑いしながら、木田君がそう説明してくれた。
ドキンと心臓が跳ねる。
それって、やっぱり、そういう意味だよね…。
困惑していると、各駅停車の電車がやってきた。
どうしよう…。

「じゃあ、またね。ごめんね」

気まずくって電車に飛び乗ったら、

「家まで送る」

なんと!木田君まで電車に乗ってきた。

「だ、大丈夫だよ」

「俺が送りたいんだ」

ええー!
強く断るのも、なんか悪いかも…。
と、迷ってる内に電車の扉が閉まってしまった。
どどどどーしよー。

「ごめん。強引過ぎたかな?」

眉を下げて困ったように笑う木田君。

「う、ううん。ありがとう。でも悪いかなって」

「全然。でも迷惑だったら次で降りるよ」

「そんなことないよ」

「良かった」

そう言って、木田君はホッとしたように笑った。
すぐに私が降りる駅に着いた。
木田君は家まで送ると言ってくれたけど、改札出ると余計な電車賃もかかるし、うちは駅から近いだけがとりえだからと、丁重にお断りした。