幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?

沙菜とは気まずくなったけど、それ以外は通常運転だ。
高校ではありすと楽しくやってるし、放課後はバイトで忙しい。
家に帰れば竜の世話もある。
あえて生活を忙しくして、モヤモヤを誤魔化そうとしていた。
日曜日もバイトで、いつも通り忙しくしていると…。

「蓮、来ちゃった」

店のドアが開いて、入ってきたのがありすでオレは驚いた。
時刻は昼ピークを過ぎた頃。

「誰から聞いたんだよ」

思わず口から出たのは疑問だった。
ありすにバイト先は教えていない。

「内緒」

「沙菜から聞いたのか?」

「ねえ、好きなところに座っていいの?」

オレの質問には答えず、窓際の席に勝手に座るありす。

「バイト中来られんの迷惑なんだけど」

我ながら棘のある声が出た。

「私、お客さんよ。う~ん、このプリンサンデーお願いします」

「……かしこまりました」

いきなり押しかけてくるような女じゃないと思っていたけど、オレの見誤りか。
仕方なくマスターに注文を通す。

「おい、誰だ?あのカワイコちゃんは。まさか蓮の彼女か?」

野次馬根性丸出しの顔で聞かれた。

「ええ、まあ」

「蓮もいっちょまえになったもんだな~」

そこ、感心するところか?
ウザったいから聞き流した。
無言で食器を拭いていると、マスターは手際よくプリサンデーを作り、オレに差し出してきた。

「ほら、できたぞ。それから、今日は上がりでいいからな」

「え?これから混みますよね?」

「せっかく彼女が訪ねてきてくれたんだろう?けなげじゃないか。
いいから今日は上がりな。これも僕からのプレゼントだ」

「そりゃ悪いですよ…」

余計な気遣いいらねー。

「なんだ、遠慮なんかするな。ほら、エプロン脱いだ脱いだ」

無理矢理エプロンを奪われる。

「ほらこれ。おまえの分だ」

マスターはトレイにプリンサンデーとコーラを置いて、オレに押し付けてきた。
気が進まないけど、受け取るべきなんだろうな…。
なんとなく重い気持ちでありすの席に向かった。
そのまま店内でしばらく過ごしていると、ありすがこんなことを言い出した。

「蓮のうち見てみたいな」

なんだかめんどくさくて最初は拒否したが、粘られてオレのうちに来ることになってしまった。