幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?

「なによ、こんな時間に」

「ちょっとな。いいから部屋に入れてくれよ」

「げっげー!ありえない!こんな夜に乙女の部屋訪ねてこないでよ!」

断固拒否!

「いいから入れろって」

そう言って、蓮はドアノブを掴んで開けた。
馬鹿力め~!

「あのLINEなんだよ」

結局部屋に入ってきちゃったし。

「なんだよって、そのままの意味」

「噂なんか気にしてんのか?」

噂なんかだぁ~!?

「誰のせいで被害受けてると思ってんのよ!」

どうして他人事でいられるわけ?
心の無神経さにはついていけない。

「被害って、何かされたのか?」

「陰口オンパレードだよ。野次馬がうちのクラスにも押しかけてくるし」

「なんだ、実害じゃねーじゃん。明日も運ちゃん頼むぜ」

な、な、なんですってー!
キー!!!

「充分害あるんだけど!
そもそも、蓮と私は単なるお隣さんなのに、どうして勝手に彼女扱いされちゃうわけ?略奪愛って、そんなことあるはずないのに」

とばっちりもいいところだよ!

「あ、なに?じゃあ事実だったらオッケーってこと?」

「はぁ?」

「それって沙菜がオレの彼女だったら問題ないってことだろ」

何を言い出すんだコイツは。

「どうしてそうなるのよ…」

呆れ果てちゃうよ。
そこまでして登校で楽をしたいか。
あ、眩暈がしてきた…。