それからというもの、毎朝蓮を後ろに乗せて登校する日々が戻ってきてしまった。
断れない自分の性格が憎い…。
でも、やっぱり蓮は私にとって大切な家族のような存在で、こうやって、前の関係に戻れたことは純粋に嬉しかった。
ただ、あのキスの意味は未だにわからない。
蓮は一切そのことに触れない。
だから、私も気になってはいるけど、蓮に聞くことはできなかった。
そんなある日、ありすちゃんに呼び出された。
LINEが来た瞬間に嫌な予感がしたので、予定があるからと断りの返信をして、部活終了後さっさと帰ろうとしたんだけど。
自転車置き場に行くと、ありすちゃんが待ち構えていた。
「沙菜ちゃん。酷いよ」
開口一番そう言われて面食らう。
「ごめん、今日本当に予定があって。また別の日にね」
自転車をとりたいのに、ありすちゃんが立ちはだかる。
「結局沙菜ちゃんは蓮のことが好きなんでしょ!」
「え?なんのこと?」
唐突過ぎて事態が把握できないよ。
「仲良く毎朝自転車二人乗りして、皆に見せ付けたいんでしょ!」
ありすちゃんの言い方は疑問形じゃなくって断定的。
かなりの決め付け。
「違うよ」
「何が違うの!?私から蓮を奪ったくせに!酷い!」
「ちょっと待ってよ」
奪ったってなんだ?
いつからそういうことになってるの?
「酷すぎるよ…」
さっきまでの威勢はどこへやら、今度はしくしくと泣き出すありすちゃん。
今は丁度部活を終えて下校する時間帯。
何事かと、すっかり注目を集めてしまっている私とありすちゃん。
勘弁してよ…。
断れない自分の性格が憎い…。
でも、やっぱり蓮は私にとって大切な家族のような存在で、こうやって、前の関係に戻れたことは純粋に嬉しかった。
ただ、あのキスの意味は未だにわからない。
蓮は一切そのことに触れない。
だから、私も気になってはいるけど、蓮に聞くことはできなかった。
そんなある日、ありすちゃんに呼び出された。
LINEが来た瞬間に嫌な予感がしたので、予定があるからと断りの返信をして、部活終了後さっさと帰ろうとしたんだけど。
自転車置き場に行くと、ありすちゃんが待ち構えていた。
「沙菜ちゃん。酷いよ」
開口一番そう言われて面食らう。
「ごめん、今日本当に予定があって。また別の日にね」
自転車をとりたいのに、ありすちゃんが立ちはだかる。
「結局沙菜ちゃんは蓮のことが好きなんでしょ!」
「え?なんのこと?」
唐突過ぎて事態が把握できないよ。
「仲良く毎朝自転車二人乗りして、皆に見せ付けたいんでしょ!」
ありすちゃんの言い方は疑問形じゃなくって断定的。
かなりの決め付け。
「違うよ」
「何が違うの!?私から蓮を奪ったくせに!酷い!」
「ちょっと待ってよ」
奪ったってなんだ?
いつからそういうことになってるの?
「酷すぎるよ…」
さっきまでの威勢はどこへやら、今度はしくしくと泣き出すありすちゃん。
今は丁度部活を終えて下校する時間帯。
何事かと、すっかり注目を集めてしまっている私とありすちゃん。
勘弁してよ…。



