蓮は何を考えているんだろう。
理恵子ちゃんの話は本当?
蓮本人に話を聞くまで信じられない。
だけど、あのキス以来、蓮とはすっかり気まずくなってしまい、話しかけるのも気が引けた。
それに、また余計な詮索して蓮を怒らせるかもしれないと思うと少し恐かった。
蓮を恐いと思う日が来るなんて…。
私たちは小さな頃は良く一緒に遊んでいた。
けれど、中学に入学する頃には、部活や友達関係の違いで生活のペースも変わって、徐々に距離は離れていった。
それでも、生まれた時からのお隣さんで幼馴染の蓮は、一人っ子の私にとっては兄であり弟であるような、とても近い存在だったのに…。
今は少し蓮が恐い。
今までどうやって接してきたんだっけ?
これから、どうすればいい?
わからなくなった。
重い気分で、登校のために玄関を出る私。
下を向いて外に出ると、声をかけられた。
「よう」
え?蓮!?
なんでいるの?
わけがわからずポカンとしてしまう。
「なんだ、そのアホ面」
「な、なに?」
警戒しながら聞いた。
「今日からまた頼むぜ」
「な、なにを?」
「自転車運ちゃんだよ」
は?ナンデスト?
「聞こえたか?ほれ、運賃」
二百円差し出される。
「いやいや、受け取れないし」
「なんでだよ」
「もう蓮運びたくないよ」
「どうしてだよ?もう問題ないはずだろ?」
「問題って?」
「麻賀と別れて、オレ今フリーなんだから、沙菜も変な気使う必要なくなっただろ」
そういう問題!?
蓮の言動全てわからん。
ってか「ありす」から「麻賀」になってるし。
「そろそろ行かねーと遅刻じゃね?」
「はっ!そうだ!」
蓮を後ろに乗せなくなってから、私は家を出る時間が5分遅くなった。
重量が軽い方がスピードが出せるからだ。
これから蓮を乗せて学校へ行くとなると、結構ギリギリ。
慌てて自転車を出す。
当然のように後ろに乗ってくる蓮。
「今日だけだからね!」
「そんなご無体な、沙菜様」
もーーーー!なんなのコイツ!
わけわかんない。
私にキスしたこと忘れてんのかな?
馬鹿なのかな?
今までの気まずかった時間がまるでなかったかのように平然としている蓮を、途中で捨てたくなった。
理恵子ちゃんの話は本当?
蓮本人に話を聞くまで信じられない。
だけど、あのキス以来、蓮とはすっかり気まずくなってしまい、話しかけるのも気が引けた。
それに、また余計な詮索して蓮を怒らせるかもしれないと思うと少し恐かった。
蓮を恐いと思う日が来るなんて…。
私たちは小さな頃は良く一緒に遊んでいた。
けれど、中学に入学する頃には、部活や友達関係の違いで生活のペースも変わって、徐々に距離は離れていった。
それでも、生まれた時からのお隣さんで幼馴染の蓮は、一人っ子の私にとっては兄であり弟であるような、とても近い存在だったのに…。
今は少し蓮が恐い。
今までどうやって接してきたんだっけ?
これから、どうすればいい?
わからなくなった。
重い気分で、登校のために玄関を出る私。
下を向いて外に出ると、声をかけられた。
「よう」
え?蓮!?
なんでいるの?
わけがわからずポカンとしてしまう。
「なんだ、そのアホ面」
「な、なに?」
警戒しながら聞いた。
「今日からまた頼むぜ」
「な、なにを?」
「自転車運ちゃんだよ」
は?ナンデスト?
「聞こえたか?ほれ、運賃」
二百円差し出される。
「いやいや、受け取れないし」
「なんでだよ」
「もう蓮運びたくないよ」
「どうしてだよ?もう問題ないはずだろ?」
「問題って?」
「麻賀と別れて、オレ今フリーなんだから、沙菜も変な気使う必要なくなっただろ」
そういう問題!?
蓮の言動全てわからん。
ってか「ありす」から「麻賀」になってるし。
「そろそろ行かねーと遅刻じゃね?」
「はっ!そうだ!」
蓮を後ろに乗せなくなってから、私は家を出る時間が5分遅くなった。
重量が軽い方がスピードが出せるからだ。
これから蓮を乗せて学校へ行くとなると、結構ギリギリ。
慌てて自転車を出す。
当然のように後ろに乗ってくる蓮。
「今日だけだからね!」
「そんなご無体な、沙菜様」
もーーーー!なんなのコイツ!
わけわかんない。
私にキスしたこと忘れてんのかな?
馬鹿なのかな?
今までの気まずかった時間がまるでなかったかのように平然としている蓮を、途中で捨てたくなった。



