私たちは先月同じ高校に入学した。
それ以来、なぜか毎日こいつを乗せて自転車をこいでいる私。
「毎日のトレーニングですっかり足に筋肉がついちゃったよ。
細い足が自慢だったのに、どうしてくれるの?賠償金もらわないとね!」
「どこまでもがめついヤツ」
「なんか言った?」
「い~え~」
「文句があるならいつでも降ろすよ」
「毎日ありがとうございます」
「よろしい」
しばらく大人しく乗っていたと思いきや、急に文句を言い出す蓮。
「おまえさー、この鬱陶しい髪、なんとかならねーの?」
私はストレートのロングを下している。
自慢のロングヘアにケチつけられたら黙ってられない!
「何、その言い草。文句あるっての?」
「ショートにしちまえよ」
「はぁ!?髪は女の命なの!あんたのためにどうして切らなきゃなんないのよ」
「じゃあ、せめて結べ。
おさげとか、いいんじゃねーの?中学の時はそうだったじゃねーか」
「お洒落じゃないから却下。中学は校則だから仕方なくだったの!」
高校生になって、やっと髪を下ろせるようになったんだから。



