私は三波沙菜(ミナミ サナ)。
高校1年生の15歳。
この春から、自転車で20分程の距離にある公立高校に通っている。
この辺りはとても坂が多くて、自転車通学の生徒は少ない。
根性と筋力のある人か、私のように電動自転車を持っている人以外は、ほとんど電車通学だ。
「行ってきま~す」
玄関を出て自転車を取り出すと、今日もあいつが音を聞きつけて飛び出してきた。
「おはよ!今日も頼むぜ」
こいつは同じ高校に通う同級生の北河蓮(キタガワ レン)。
生まれたときからのお隣さん。いわゆる、幼なじみってやつ。
「あんたねー、いい加減自力で学校行きなさいよ」
「オレの自転車、電動じゃねーんだよなー」
「そんなの知らないよ」
「ちゃんと報酬払ってるだろ」
「夏場は値上げします」
「げげ、それってぼったくり」
「交通違反のリスクも背負って運んでる上に酷暑がやってくるんだから、値上げは当然でしょ!文句があるなら自力でどうぞ」
「……価格交渉はさせてもらうからな」
そう言いながら、私が出した自転車の後部座席にまたがる。
高校1年生の15歳。
この春から、自転車で20分程の距離にある公立高校に通っている。
この辺りはとても坂が多くて、自転車通学の生徒は少ない。
根性と筋力のある人か、私のように電動自転車を持っている人以外は、ほとんど電車通学だ。
「行ってきま~す」
玄関を出て自転車を取り出すと、今日もあいつが音を聞きつけて飛び出してきた。
「おはよ!今日も頼むぜ」
こいつは同じ高校に通う同級生の北河蓮(キタガワ レン)。
生まれたときからのお隣さん。いわゆる、幼なじみってやつ。
「あんたねー、いい加減自力で学校行きなさいよ」
「オレの自転車、電動じゃねーんだよなー」
「そんなの知らないよ」
「ちゃんと報酬払ってるだろ」
「夏場は値上げします」
「げげ、それってぼったくり」
「交通違反のリスクも背負って運んでる上に酷暑がやってくるんだから、値上げは当然でしょ!文句があるなら自力でどうぞ」
「……価格交渉はさせてもらうからな」
そう言いながら、私が出した自転車の後部座席にまたがる。



