幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?

「本当にごめんなさい」

私は謝るしかできないよ。

「俺に可能性はない?」

責められて当然の状況なのに、木田君はどこまでも優しい。
だからこそ、私は自分の気持ちを伝えなきゃいけないんだ。

「蓮より慶一の方が、ずっと素敵な人だと思ってる。優しいし、心がすっごくあったかくなれる人だし。
一緒にいると、楽しいし、ホッとする」

「うん…」

「だけど、それは友達として…なの…!」

「…そうか…」

「……ごめんなさい」

木田君の顔を見る勇気がなくて、私は俯いたまま頭を下げた。

「沙菜が謝ることは一つもないよ。
俺が無理に付き合ってって言ったのが悪かったんだ。
弱っているところに付け込んだ。沙菜、ごめん…」

木田君が謝ってきたから、私は慌てて顔を上げた。

「そんなことない!私、慶一と一緒にいて、たくさん救われたよ。本音はもっと甘えたいって思ってる。
でも、それはいけないって、もっとしっかりしなくちゃって」

「沙菜、それじゃ駄目だよ」

「え…?」

「そんな言い方されたら、俺が期待を捨てきれない」

「あ…」

木田君が悲しそうな顔をしてる…。

「北河が好きなんだよね?俺のことは、好きじゃないんだろ?」

木田君が私をまっすぐ見てる…。
ちゃんと、ちゃんと言わなきゃ…。

「はっきり言って、沙菜」

「ごめんなさい…。本当にどうして、あんなヤツ…!」

「うん」

「でも、好きなの。どうしても、蓮が」

「うん」

「……」

「沙菜、ちゃんと俺を振って」

木田君から目を逸らしたくなるのを必死に耐えて、私はついに言った。

「……私と、別れてください…」

「……凹むなぁ」

木田君は泣きそうな笑顔になった。