幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?

「木田と別れたって本当か?」

唐突に蓮が話しかけてきた。
しかも、今一番辛いところの話題。
更に、その大きな原因は蓮。
思いっきり動揺して、自転車を倒しそうになったところを、蓮が両足で踏ん張って支えたから転倒せずに済んだ。

「あっぶねーなぁ」

「本当になんなのよ…」

体勢を立て直し、もう一度自転車をこぎだした。

「おっ。あそこでいいや。沙菜、そこの公園入って」

「なんでよ」

「いいから」

「……」

仕方なく言う通りにした。
そこはどこにでもあるような小さな公園。
入り口に自転車を停めた。

「で、木田と別れたって本当か?」

自転車を降りた蓮に、再び聞かれた。

「本当だけど、それがなに?」

そっけなく答えた。
蓮は何を聞きたいんだろう。
私が誰と付き合おうが別れようが、蓮には興味のない話題だろうに。

「なんで別れたんだよ」

「どうして知りたいの?」

蓮の意図がまったくがわからないよ。

「気になるからだよ」

「別に、仲も悪くなった幼馴染の行く末なんて、どうでもいいじゃない」

そう言うと、蓮は一瞬黙った。
ほら、やっぱりどうでもいいでしょう?

「木田に振られたから、言いたくないのか?」

「………は?」

本当に、何言ってるんだろう。

「は?って、そうなんだろ。オレ、木田に直接聞いたんだ」

木田君が、蓮に、そう言ったの?
どうして…。

「沙菜は見た目に気を遣うようになったみてーだけど、中身はそのままってことか?」

「ちょ、ちょっと、話が見えないんだけど」

「沙菜の気が強すぎるから、木田に愛想尽かされたんだろ?」

一体どういうことだろう。
木田君は、蓮に何をどう言ったんだろう。
事実と違うことを蓮が言うから混乱した。