家に近いので、二人は歩いて晴乃の家まで帰ることにした。 山の方を見ながら晴乃は言う。 「そういえば、あの台湾菓子の店の上のホテルも、いつか誰かとゆっくり泊まってみたいって感じでしたね」 充悟が目を見開いてこちらを見ている。 見ている……。 見ている……。 見ている……。 「いやあの、口に出して言ってください。 まだ、そんなに以心伝心できないので」 と晴乃が言うと、充悟は勢い良く語り出した。