Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―

「いやぁ、なんか職場の人いわく、歌姫さんは帝さんのことが好きなわけじゃなくて、利用しようとしてる?とかで」


「あ~、野心強いんだ。ま、(くに)家の人によくしてもらえたら、黒街(くろまち)だけじゃなく、外でもそこそこ のし上がれるもんね」




 なにかを理解している茜は、「たしか歌姫も21なんだっけ?やりすぎて消されないといいけど」と目を閉じて笑った。

 私としては、年齢が近そうだとは思ってたけど帝さんとおない年なんだ、ということにびっくりする。




「で、結花はライバルに(おく)して、自分が帝さまを落とせるわけない~って不安になってんだ」


「お、臆してるわけじゃないよ?でも、あんなに美人な人がアプローチしても無反応なんだから、私なんかがなにしたって…」


「ほら、臆してんじゃん。ま、そこらの女なら むりむりって笑い飛ばすとこだけど…結花はなんか特別だもんねぇ」