Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



 帝さんに飲まれてる…そうなのかも。

 ここは帝さんをよく知る廉さんに、次の作戦は効果がありそうか聞いてみたほうがいいかな?

 私は、うん、と1人でうなずいて廉さんを見る。




「廉さん。次はカクテルを作れるように練習して、ひろうしようかと思ってるんですが」


「っはは、カクテル?ゆいちゃんはななめ上から来ますねぇ」




 吹き出した廉さんの反応を見るに、なかなか好感触なのでは?




「帝さんの意表、つけるでしょうか?」


「意表はガンガンついてんじゃねぇかな~。そのまま、ゆいちゃんが思いついたことなんでもやってみな。そうそう怒られたりしねぇからさ」




 廉さんは笑って、私の頭をぽんぽんとなでた。

 その言葉にちょっと自信を持てたところで、しずかだった従業員用通路に私たち以外の人の声がして、思わず振り向く。

 玄関ホールに続く扉から従業員用通路に入ってきたのは、帝さんと歌姫さんだった。