Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「ステイ」


「ダブルダウン」


「ヒット」


「ヒット」




 右はしのお客さまから順番に宣言(せんげん)を聞いて、それぞれの行動処理を終えた晴琉くんは、ほほえんで私と目を合わせた。

 私はヒット、カードの追加を希望するという意味で、テーブルを人差し指でトントンと2回たたく。


 さっ、と手元にくばられた3枚目のカードはK。

 これで私の合計は20になった。晴琉くんの手が20以上にならなければ勝てるけど…。




「ステイ」


「ヒット」


「ステイ」


「ステイ」




 2巡目、ステイ、追加のカードはいらないという宣言が増えるなか、私もテーブルに伏せるように出した手を左右に振り、ステイの意志表示をする。

 3巡目、全員がステイすると、晴琉くんが裏を向いたダウンカードを表に返した。

 そのカードはK、私とおなじで合計は20。17を超えているので追加のカードは引かず、1戦目はプッシュ、引き分けが確定した。