Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「本気ですか、帝サマ。もしゆいちゃんが勝ちでもしたら…」


「もういい」


「…あー、ハイ、わかりました。帝サマがおっしゃることにイチ下僕(げぼく)はさからえませんよ」




 2人とも今年で21歳だけど、廉さんは早生まれだから、学年では帝さんの1つ上だった。

 でも、やっぱり國家の人だからか、帝さんには敬語の廉さんが、天井(てんじょう)をあおいで おでこを押さえる。

「はぁーーー」と吐き出されたため息が、なんだか重々しい。


 廉さん、私が勝負をすることに否定的なのかな…?




「希望するゲームは?」


「あ…うぅんと…」




 いつものひょうひょうとした態度をくずしている廉さんをよそに、帝さんから勝負のことを聞かれて、Gold(ゴールド) Night(ナイト)にあるゲームを思い出した。

 研修のときにゲームのルールはぜんぶ覚えたし、適性をはかるために一通りのゲームの進行をやったこともある。

 その結果、ディーラーとしてはルーレット担当になったけど、だからと言ってルーレットが得意かと言えばそうじゃないし…。