Gold Night ―退屈をもてあました男は予言の乙女を欲する―



「小笠原さん、結花さんの顔色がすごいことになってるよ」


「あ~もう、冗談(じょうだん)だって。やめないやめない、友だちやめないからそんな青ざめんな」


「ほんと!?よかったぁ、唯一の友達を失ったら泣くところだった~」


「…結花を泣かせてもやばそうだな、あたし」


「今じゃ、支配人の最愛の彼女だからね」




 あはは、と笑う晴琉くんと、はぁ…と重いため息をつく茜のあいだで、帝さんの“最愛の彼女”というワードにほおが熱くなる。

 帝さんの最愛の彼女。私が。

 帝さんの最愛。それも彼女。




「…なに今さら照れてんの」


「んぇっ。だ、だって」


「予言は見事に的中、だったね。さすが黒街一の(うらな)い師さん」


「は。そ、そうだ、晴琉くん、占い師さんとよく会うんですよね?お礼を言いたいので、今度占い師さんに会わせてもらえませんか?」