「それなら、僕は帝さまに賭けようかな」
「俺は優紀に賭ける」
「んぇっ…そ、それじゃあ、私は私に賭けます!」
うん、私は“3人で仲良くあそぶ”だもん、いろんな要素を内包してるよねっ。
これは絶対に勝たないと…!
めらめらと闘争心を燃やしながら、私は近くで一番大きい水たまりにかけ寄って、帝さんとお兄ちゃんを呼んだ。
「この水たまりで勝負しましょう!一番手は私がいただきますっ」
「うん」
「あぁ」
振り向けば、ほほえむお兄ちゃんと、私をやわらかいまなざしで見つめる帝さんがとなりあって立っていて、ほおがゆるむ。
「それじゃあ、いきますよーっ!えいっ」
大きな水たまりに いきおいよく下ろした足から、ぱしゃっと音がして、夕焼けを反射した水しぶきが遠く、遠くまで飛び散った。
きっと、この週末は人生で最高の日になる。
そんな予感を抱きながら、私は笑顔で2人のほうを振り返った。
[終]



